STORY | 2018.05.18 | Writer: 廣海 緑朗(ヒロミロクロウ)
今回の取材は、現在、mumokuteki カフェに納品して戴いている、福井県の若狭の海士坂でお米農家を営む保志公平さんのお宅へお伺いしました。
ウェブマガジン取材班のロクローと、mumokuteki cafeキッチン担当秋山ことブロさん、そして京都産業大学の学生で現在mumokuteki にインターンとして学びにきている、守田大河くんと、3人で若狭へ!
保志さんは約12町(約12ヘクタール/甲子園球場のグランド部分が約1.3ヘクタールです)の田んぼでお米を育てています。もう、この山並みをバックに広がる田んぼの広さに圧巻です。
こちらの田んぼで、無農薬米と省農薬米の栽培をされていますが、mumokuteki cafeでは省農薬米の方を仕入れさせて頂いております。
まずは保志さんの田んぼを見て回ります。農閑期なのに田んぼに水が張ってあり、なんだか色々な生き物がいます。
水は濁っていて、カエルの卵が沢山ありますね。
保志さんは不耕起、冬期湛水といって、田んぼを耕さず、農閑期でも田んぼに水を張る農法でお米を育てています。
私は今までにも何度も保志さんの田んぼに来ていますが、この田んぼは実に沢山の生き物に溢れているのです。
保志さんは農学舎で田んぼを習い、その後試行錯誤を重ねながら、年に1度しか結果が出せないこのお米作りを11年と言う歳月やってきました。
もともと大阪で家電品のメーカーに勤務されていた保志さん、自分の生き方についてとことん悩んで会社を辞めて米作りをしようと、この若狭に家族とやってきたのです。
長年苦労してきましたが、今ではその美味しいお米のファンは日本中に光広がり、近畿でも知る人ぞ知るお米農家となりました。
毎年お田植え祭には沢山の方が参加し、田んぼに入って手植えで苗を植えます。この行事に大人から子供まで沢山の人が参加して楽しみ、収穫祭も手刈りで稲を刈り取り、それを天日干しにして乾燥させたお米をみんなで分けて食べるのです。
不耕起栽培、冬期湛水によって、田んぼの中に沢山の生き物が育まれ、結果田んぼが自然の力で肥えていくのです。
保志さんが田んぼを始めてから、ここ数年でなんと!こうのとりが帰ってくるようになりました。これは福井県で話題になっていて、どんどん数も減っている貴重なこうのとりが帰ってくるほど保志さんの田んぼがいろいろな生き物で多様化している表れなんだと思います。
お田植え祭の時は沢山の生き物に子供たちが沸き上がっています。
海に近い保志さんのお宅で、今回はおいしいお米と海の幸をいただきました。ご飯が美味しいと本当料理が輝きます。日本人に生まれて良かったと思える瞬間です!
ブロさんも、インターンの森田君も、保志さんの温かい話を聞き、本当に充実した時間を過ごしているようでした。
連れて来て良かったー!
自然に囲まれたこの若狭の田んぼの中で作られたお米を、mumokuteki カフェで皆さんにも味わって頂きたいと心より思う善き日和でした。
御拝読、ありがとうございます。
(文/廣海ロクロー)
保志公平さん
田庭 ひびき家
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